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「猫を抱いて像と泳ぐ」 小川洋子

awanohibi

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橋本聖子さんは、冬と夏のオリンピックに7度出場しているという「記録」だけでなく、日本の女性スポーツ選手という大雑把なくくりでも最も偉大で、世界のスポーツの歴史にその名を刻まれる稀有な存在です。
そんな崇高な日本の誇りが、議員バッジをつけてしまったことからクズどもと同類になってしまう。ついには初当選から25年、ここまで身を落としてしまいましたね。スポーツを極めた人がそれだけで生涯尊敬され続けるような国、日本はそんな国にはなれないのだなあとあらためて落胆させられます。それにしても、先月は鶏卵汚職事件の収賄で起訴された吉川貴盛の後任で自民党道連会長になり、今月は引責辞任した森喜朗の後任で東京オリパラ組織委員会の会長に、、、究極の汚物の後釜ばかりです。聖子ちゃん、かわいそうすぎ、、、でも、カルガリー五輪の時のような心からの応援はできません。以上、時事ネタ前置! ‥‥長すぎですね ^ ^

生来の「欠落」とか「異形」という要素を抱える主人公は、物語の設定要素として、おなじみのもので、こうした主人公の視点から、世界や社会を照射して、茶化したり、無化したり、いろいろと技が繰り出されることになります。
この作品の主人公は、口が閉じた状態で産まれてきたことが、その存在のありようを決定づける「鍵」になります。さらに「成長すること」、「大きくなること」の不気味さと悲しさが、ところどころに漂います。そしてなにより、この小説ではチェスを「舞台」というか、人物造形と物語展開の象徴にしていて、それもおもしろさを引き立てるのに貢献しています。作家の力量の高さもありますが、チェスのルールがわからなくても、なんの問題もなくその世界に入り込めます。
主人公は盤面の状況をボードの裏側、テーブルの下から把握します。天才プレイヤーとはいっても、これは簡単なことではないのでしょうけれど、異形の主人公リトル・アリョーヒンにとっては、それがむしろ「普通」なのです。‥‥これくらい、ぼかして書けば、絶対にネタバレにはならないですね。それにしてもおもしろい小説です。小川洋子作品は「ことり」、「注文の多い注文書」とこれで3作品を読みましたが、はずれナシです。

「猫を抱いて像と泳ぐ」 小川洋子 2009年1月 文藝春秋
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最終更新日2021-02-20
Posted by awanohibi