蝶々日記

2023年11月22日
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身辺雑記
初冬の札幌の住宅内でのモンシロチョウの記録です。昆虫一般に関心がない方はごめんなさいです。
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11月11日
わが家のリビングには10月末に畑から移植した芽キャベツが置いてあって、「芽キャベツ2号」と名付けられているのですが、、この芽キャベツの葉についていた蛹(サナギ)から、この日午前、1匹のモンシロチョウが羽化しました。
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外では初雪というタイミングでしたので、そのままわが家の「リビング限定」でモンシロチョウ(以下「蝶」と表記します)を放し飼いする日々が始まりました。
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蝶は明るいところに向かう習性があるようで、羽化直後から南側の窓際のレースのカーテンをベースに動き回りました。

11月12日
朝の散歩から帰ってきて、部屋にいたら、リビングの奥様が「蝶がいない、蝶がいない」と騒ぎはじめます。窓の周辺、天井、照明器具まわりなどくまなく探しましたが、
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「芽キャベツ2号」の鉢を見ると、そこにいました。
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蝶の足元をよくよく見ると、葉の裏に自分が入っていた蛹の抜け殻が透けて見えます。この葉にあいた穴はこの蝶の幼虫時代の仕業ですが、この場所を選んでとまっているのは、蛹時代への郷愁的なものでもあるのか、偶然なのか?

11月13日
昼間はほとんどの時間を窓際のレースのカーテンにとまっていて、たまに場所を変えながら過ごしてます。
陽が落ちて、部屋の照明をつけると窓際のカーテンを離れて室内をしばらく飛び回ります。
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あちらと思えば、今度はこちらとカーテンの開閉タイムが1日でもっとも慌ただしい時間です。
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わが家の乱雑と混沌ぶりがますます明らかになってしまいますが、、

11月14日
飲まず食わずで飛び回っていては蝶も消耗するばかりですので、ワタシのできる範囲で庭の花や公園のたんぽぽなどを窓ぎわに置いて提供してみました。
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結果は「見向きもされず」でした。
それならばと、奥様が食べた後に残ったリンゴの芯に蜂蜜の10倍希釈液をかけたスペシャルドリンク?を用意しました。モンシロチョウではありませんがエゾシロチョウがヒメリンゴを好きだったことを思い出しての苦肉の策、、、
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置いてから2時間ほどたった午後1時過ぎに、奥様が「蝶がごはん食べてる!!」と大声で報告してきました。
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ストロー状の口を伸ばしているのがわかります。これで少しはエネルギーを補給できたはずですので一安心です。

11月15日
夕方、珍しく外食して家に戻ってきたら、蝶はいつものカーテンではなく、窓ガラスにとまっていました。ここで夜を過ごすのは寒すぎるので、仕方なく手を伸ばすとワタシの手に乗りうつりました。16時39分でした。
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「手乗り蝶々」の図です。蝶は困惑しているかもしれませんが、ワタシにとっては今年最高に嬉しい瞬間です。
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5分後には夜の定位置、照明器具のところに飛び去り、その後は天井にぶら下がるようにしておやすみ(睡眠??)しました。

11月16日
午後に1日遅れで届いたiMacのセッティングをしていたら、リビングの奥さまが「蝶がいない!!」と大声で呼びますので、またかと思いつつ探しました。
カーテンを超えて窓ガラスのところに、、、
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2匹の蝶!!
冷静沈着(?)なワタシも、これには奥様なみに思わず「声」が出ました。
奥様は「きっと分身の術みたいにして2匹になったんだよ」などと子供でも考えつかない珍説をまじめに披露します。
要するに、もう1匹の蝶が羽化したということです。
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アップにすると、窓枠の汚れ具合が気になりますが、、、
それにしても、誕生していきなり2匹が並んでいるのは不思議です。
なにか、先輩から後輩に「この家で暮らすための傾向と対策」など申し送りでもしているのでしょうか?あるいは、やはり「種」特有のフェロモンの作用でしょうか。

11月17日
朝起きたら、先輩蝶が窓際の床の上で動かなくなっていました。その動向をこれほど注目し続けた蝶は稀有の存在。少なくともワタシの生きてる限りは、、、

11月18日
2匹目の蝶(以下、2号)は、最初のとはかなりタイプが違います。1号は行動範囲が広く活動量も多く、社交的で?リビング内を飛び回っていましたが、2号はとてもおとなしく、いつまでもカーテンの同じ場所にとまっています。時々、生きているのか心配になります。ワタシに近いタイプか、、、
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夕方6時、「過保護」あるいは「虐待」といわれるのも覚悟で親指と人差し指で羽をはさみ、「甘味処」にお連れしました。脱脂綿の上で心ゆくまで蜂蜜水を飲んでもらいました。
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ストロー伸ばして飲んでいますね、、、2号くん、うまいですか?
昼間は窓際のカーテン、夕方から朝までは甘味処で食事と睡眠、、この過保護すぎる堕落生活はこのあと2日続きました。

11月20日
朝起きて、甘味処を見ると姿が見えないので探しました。カーテン周辺や壁、天井など見回してもおりません。もしかしたらと思って、芽キャベツ2号の鉢を見ると、根本に蝶が横たわっていました。
成虫になってから1週間程度の命といわれるモンシロチョウですが、1号は6日間、2号は5日間の成虫としての生涯でした。
初雪の朝から始まった10日間の蝶たちとの暮らし。たぶん、忘れられない日々です。
ワタシたち、、なにやってんでしょう^ ^
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awanohibi
Posted by awanohibi
アラ還白髪男子の身辺雑記たまに妄想&毒想

Comments 9

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雨宮清子(ちから姫)

奥様とおふたりで一生懸命、チョウの命を支えていた様子が目に見えるようでした。一匹が二匹に増えていたとは。でも短い生涯に仲間がいてよかったですね。
私も育てたことがあります。
パセリを買ったら、キアゲハの幼虫がついていたのでベランダで育てました。
置いたパセリに次々キアゲハが飛んできて卵を産むので、一季節100匹ほど空へ送りました。いよいよ空へというときは、やはり感動しました。
目の前を左右にヒラヒラ飛び、それから空高く舞い上がる時、つい「元気でねぇ!」と。
数年前には農協のレジ台で這っていた青虫をもらい受けて。
冬だったので室内で育て、翌年春に羽化。無事空へ送りました。
感動しますね。

2023/11/22 (Wed) 08:18

souboku

お早うございます。
10日間?蝶との暮らし楽しく読みました。
部屋の中を飛び回る、レースのカーテンでじっとしている、
特製栄養ドリンクを飲む。可愛いですね。
いきなり二匹になるなんて驚きも与えてくれて!

部屋の暖かさ、ご夫婦の仲の良さなども感じてホッコリしました。

2023/11/22 (Wed) 09:32

雨宮清子(ちから姫)

たびたびすみません。言葉足らずでしたので。
農協からもらいうけた青虫は、さなぎになるまで室内に置いて、
さなぎになってからベランダへ出しました。
チョウはさなぎで越冬しますので、室内に置くと羽化してしまうので。

2023/11/22 (Wed) 09:35

awanohibi

Re: タイトルなし

雨宮清子(ちから姫)さま

そうでしたか、、
ちから姫様は、虫めずる姫君でもございましたか、、
わかるような気がいたします。

ワタシも20年ほど前に、思いがけずアゲハ蝶を育てたことがあります。
庭に置いていたアシタバの鉢を秋になって室内に移しましたら
大きくて艶やかな青虫がいっぱいついてました。アゲハの幼虫でした。
アゲハの幼虫の食欲はすごいですね。
みるみる鉢植えのアシタバが食べられてしまい、
奥様があわてて野菜としてアシタバを扱ってるスーパーを探し、
1日おきに地下鉄とバスを乗り継いで買いに行きました。
食べるだけ食べると、モスラたちはある日「蛹」になりました。
北海道なので屋外には出せないなと、そのまま室内に置いて年を越しました。
3月中旬のある朝、見事なアゲハが部屋の中を舞ってました。
全部で6匹ほど羽化しました、、、
3月の北海道には花もありませんので
その都度、北大植物園の中にある熱帯植物園に
こっそり持ち込んで(入園料は都度払いましたが、、)「放蝶」していました。
いけないですね、、、もう時効かなぁ、、、?

コメントありがとうございました

2023/11/22 (Wed) 20:28

awanohibi

Re: タイトルなし

soubokuさま
コメントありがとうございます

畑の芽キャベツを部屋に持ってきたら、
思わぬ「おまけ」がついてたというおはなしでしたが、
リビングルームの支配権が10日間2匹の蝶に握られるという、
思いがけない展開になりました。

モンシロチョウはいちばんありふれた蝶で
昆虫採集に夢中な子供たちも相手にしない種ですが、
部屋の中で見ると格別なものでした。

朝起きてリビングで蝶の様子を確認するときの
ヒリヒリドキドキする感じ、安堵と落胆、、
お恥ずかしいですが、、
初老男子のココロが疼きました。

2023/11/22 (Wed) 20:30

MINA

こんばんは、

短い期間でしたが、お世話もせずに楽しませていただきました。

awanohibiさんご夫妻もモンシロチョウも密な時間を過ごされて…
今年一番のトピックになりましたね♪

モンシロチョウのお食事が林檎だとも教えて頂きました、ありがとうございます。

2023/11/23 (Thu) 19:15

ユーコ

うわー、すごくドラマチックなお話ですね!
リビングの芽キャベツ2号。
そこから1匹の蝶が現れて、それがある日2匹になり…。
奇跡の出会いと別れ。
映画にしたいですね‼

ちなみにワタクシも小学生の頃、ミカンの木を買ってもらってそこでアゲハ蝶を飼育していました~。

2023/11/24 (Fri) 03:44

awanohibi

Re: タイトルなし

MINAさま
コメントありがとうございます。

モンシロチョウがキャベツ、大根など
アブラナ科植物に産卵するのは知っておりましたが、
ワタシの芽キャベツにまで産卵してくれていたおかげで、
束の間でしたが家の中で蝶との生活が体験できました。

5月の末にホームセンターに売れ残っていた
芽キャベツの苗を買ったことからはじまった「おまけ話」でしたが、
ワタシにとっては忘れがたい「収穫」みたいなものになりました。
芽キャベツの本来の収穫はどうしようかいまも思案中です。

2023/11/24 (Fri) 17:53

awanohibi

Re: タイトルなし

ユーコさま

「虫」ガール、、ここにもいらしゃいましたか ^ ^
アゲハ蝶には幼虫も「顔」があって動きもアグレッシブ
それから、ちょっと刺激するとツノ出して怒ったり、
キャラがたっていて魅力がありますね。

このたびのモンシロチョウは幼虫時代を知らぬままいきなりの登場でしたが、
2匹の性格の違いが際立っていました。
違いの理由がオスメスの違いだったのかは謎です。
普通に考えると「作物に虫がついてた、、」ということで
野菜栽培的にはNGなはなしであります。
でも、そこは趣味のことですので^ ^、、
結果、ワタシなりの市民農園の愉しみ方となりました。
思いがけないこと、、つぎつぎ起きてしまいます。

コメントありがとうございました。

2023/11/24 (Fri) 18:03